Story

『海辺のベンチで ひとり佇む少年。 そんな彼が無性に気になった』
『海辺のベンチで ひとり佇む少年。 そんな彼が無性に気になった』

小説家を目指す青年・駿は、
海辺の少年・実央に思わず声をかけた。
――「ちょっと、君!」

それをきっかけに、
実央も駿のことを意識し始めるが、
彼は島を離れなくてはならなかった。
「はやく大人になりたい」
そう言い残し、実央は去っていく。

3年後、実央は駿のもとに戻ってきた。
少しだけ大人になって。
はにかんだ笑顔を浮かべながら。

叶わないはずの想いが、通じあったとき、
止まっていた時間が動き出す。