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スタッフインタビュー|コンセプトアート 鈴木信吾

第5回はコンセプトアートをご担当された鈴木信吾さん!
鈴木さんは劇中のオープニングや絵コンテなど手がけていらっしゃいます。

Q.チャレンジが盛り込まれたシーンがあればお教えください。
A.今回の作品では原作の藤近さまが三重さんの髪の毛のふんわり感にこだわりを持っておられると作品に入
る前にお聞きしておりましたので髪の毛の動きや表現にこれまでとは違う表現を入れ込んでおりす。
特に教室のシーンは要所で表現していますのでご確認いただけると幸いです。

Q.作品の空気感が、学校生活を思い出す雰囲気を醸し出していますが、その空気感にこだわりはあるのでしょうか?
A.制作スタートの前にクライアントでおられる松竹様、監督お二人から光の表現(空気感)を強調したいという要望がありましたので、
壁や床等に当たる日の光の表現を強めに表現して作品全体の空気感の映像的演出の方法をとっております。

Q.アニメを象徴する美麗な OP 映像には、込められた想いなどございますでしょうか?
A.私の方ではOPの映像イメージご提案から入りまして絵コンテと最終工程の編集までを担当させていただいたのですが、
楽曲を聞かせていただいた時の歌詞に表現されている2人の思いを描きつつ、永遠に続く2人の世界を表現しようと思いました。
加えまして普段は歌詞に沿った映像作りを心掛けるのですが今回は音の各小節ドラムパターンとベースラインの音鳴りの裏と表、
両方に絵を入れて行く【音ハメ】を狙ったカット割りを編集時に遂行する形を取り疾走感、爽快感が出ればと思いディレクションを心掛けました。

Q.特に思い入れのあるシーンと、その理由を教えてください。
A.1話の初めの方でオドオドしている小村君とまだ気持ちが見えない時の三重さんとのやり取りが好きです。
青春の甘酸っぱい感じとミステリアスな三重さんという雰囲気が印象的で原作を読ませていただいた時からここは大事にしたいと思っておりました。

Q.とても瞳を大事にされたシーンが印象的ですが、どういったこだわりが込められているのでしょうか。
A.三重さんの瞳は小村君から見たミステリアスな夢の象徴だと思います、
見つめられて吸い込まれるような感覚が少しでも見ている人に伝われば良いと思っておりました。

Q.とても髪を大事にされたシーンが印象的ですが、どういったこだわりが込められているのでしょうか。
A.ふわっと柔らかく良き香りが漂うような三重さんを象徴する大切な要素かと思い常に意識して描かせていただいております。

Q.原作を大切に描きつつ、キャラクターのアクションなどにおいて新たに解釈を付与しているシーンがございますが、
解釈を付与するにあたって大切にしたことや苦労したことなどは
ございますでしょうか?

A.当然ですがやはり原作の雰囲気を壊してはいけないと思っていますので、キャラクターとしての三重さんや小村君を動かす時に、
より生き生きと存在を感じられるように神経を使いつつその為描き手としても三重さんを理解することに注力いたしました。

Q.劇中の三重さんの仕草や表情が、非常に可愛らしく感じました。魅力的に見せるにあたりこだわった点はございますでしょうか?
A.三重さんはビジュアルの肝ですし、表情の全てが魅力的でなければならないと思います。
監督を初めスタッフ一同が表情の変化には常に気を配り、
見ている方に小村君の気持ちが伝わる様に心がけておりましたので感じていただけるとありがたい限りでございます。

Q.第1話冒頭の小村君が教室へ向かうワンカットでのシーンの、こだわりについてお教えください。
A.監督からご信用をいただく形でコンテニングから映像納品までのご依頼をお受けして1つのカメラで進行してゆくシーンは
とても労力が掛かりますが空間や距離感等を見ている方々に伝える方法としては有効だと思い執筆をいたしました。
それによってキャラクターの存在感が増したり、学校の生活空間の把握ができて理解が深められるかと考えております。
当然ですが絵を作画していただけたスタッフさんのご尽力の賜物だと思っておりますしアニメーションプロデューサーさまからの第三者視点で
「手、指先の芝居をいれて、お客様の印象に残る映像を届けてみてはどうか」という自身が抜けていたアイディアも貰う事ができ、
自分一人で土台を作ったという印象より力をお借りして形にできた達成感(嬉しさ)が残っております。
皆様にぜひ見ていただけると幸いでございます。

Q.アニメづくりで大事にされていることはございますか?
A.どの作品でもそうなのですが、ご視聴していただく皆様に作品を持ち帰っていただく事だと思っております。
原作作品をアニメにする時は原作の良さや原作の伝えたい表現をまずは原作者さま、クライアントさまからお伝えいただき
ご依頼内容を頭に入れ込んだ後、制作をする。と言うバトンをお預かりして表現をする仕事である事を常に頭に入れて制作をしております。
個人としてはやはり丁寧に物作りをすれば見てくださる方に伝わるものはある!と信じていたいと思っております。

Q.原作「好きな子がめがねを忘れた」について感想をお教えください。
A.原作を読ませていただいた時に青春時代に夢見た世界を思い出させていただきました。
どこか懐かしくて儚い、その時にしかない思いを感じる素敵な物語だと思います。

Q.劇中に登場するキャラクターで、お気に入りのキャラクターはいらっしゃいますか?
A.小村君です。男から見ても本当にいい奴で、もどかしくて友人として応援したくなります。

鈴木さん、ありがとうございました!
みなさんもぜひポイントに注目してもう一度ご覧ください✨

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