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2025.08.18
EVENT
8/16(土)公開直前P.A.WORKSスペシャルイベント イベントレポート
8月16日(日)に、P.A.WORKS25周年ということで、篠原俊哉監督&P.A.WORKS代表・堀川憲司&声優・石原夏織が歴代作品と最新作『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』を語るスペシャルイベントが行われました!
イベントには、本作の監督の篠原俊哉さん、P.A.WORKS代表の堀川憲司さん、声優の石原夏織さんが登壇し、駆けつけたP.A.WORKSファンの前に姿を見せました。冒頭、本作を手掛けた篠原監督が「もう公開直前ですし、観ていただく皆様からどういった反応がいただけるのかが楽しみな気持ちです」と、公開を間近に控えた心境を述べました。
本作は、篠原監督とP.A.WORKSによる5本目のタッグ作品。これまでの取り組みについて、篠原監督は「初めてP.A.WORKSと仕事をした時に、1つの作品に注ぐ熱量がすごく、本当に皆で良いものを作ろうとする良いスタジオだなと思ったんです。(そこからまた何度か一緒して)気づけば15年が経ちましたが、今でもその思いは変わらないですし、今後も堀川社長を中心として、素晴らしい作品を生み出してくれると思っています。」と絶賛。P.A.WORKS代表の堀川社長も思わず表情をほころばせつつ、今年はP.A.WORKS 25周年の節目であり、本作が25周年記念作品であることが紹介され、「現時点で、P.A.WORKS制作の作品が33作ありまして、そのうち約6割の20作がオリジナル作品だったんです。その中でも篠原監督による作品が多いですし、年月が経てば若いプロデューサーもたくさんオリジナル作品を作るようになってきたのですが、そんなプロデューサーたちの面倒も見ていただけている印象です」と、篠原監督への感謝の想いをコメントしました。
石原さんは、過去に『凪のあすから』で久沼さゆ役、『色づく世界の明日から』で月白瞳美役を務めてきました。改めて、篠原監督との取り組みや、常連ともいえるP.A.WORKS作品の魅力について、「絵の綺麗さや、ファンタジーとリアルな部分がうまく融合していることからも、ちゃんと観た人の心に残るような作品が多いと思いますし、P.A.WORKSや篠原監督作品のオーディションでは、ギアが上がりますね。」と、その魅力を熱く語りました。篠原さんも「ありがとうございます」と感謝の思いを述べ、会場からは大きな拍手が送られていました。
イベントでは、過去のP.A.WORKS×篠原監督作品の上映とトークセッションが行われました。
上映作品は『凪のあすから』最終話(26話)、『色づく世界の明日から』最終話(13話)、『白い砂のアクアトープ』最終話(24話)で、各上映後には出演や制作に関するエピソードが語られました。
そして、イベント後半では、『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』の冒頭15分を特別上映!
その後トークパートへと移っていく中、主人公・安曇野りせの友人・うらら役として石原夏織さんが出演することに加え、彩乃役を市ノ瀬加那さん、伶奈役を石見舞菜香さんが務めることも発表され、石原さんは「お話しいただいた時、出ないわけがないので、スケジュールもすぐ調べて、何がなんでも参加するくらいに嬉しい気持ちでいっぱいでした。」と、充実の表情で振り返りました。
その後、2012年以来となる映画監督への挑戦となった篠原監督ですが、TVシリーズと劇場版の違いについて「面白い作品を作りたい思いは変わりませんが、映画に関しては1カットにかける密度がより高くなるしんどさがある一方で、TVアニメについてはとにかく制作スケジュールがタイトで、そこの負荷は大きい。結局どちらもヘビーです(笑)。」と少し笑いも交えて語りつつ、「映画はやりたいこと全てを入れ込めないので、取捨選択が必要な反面、TVアニメはすべきことがどんどん手から溢れていく感覚なので、最後に何を残すのかが大切になると思います」と語りました。また本作の企画の成り立ちについて、堀川社長は、「オリジナルを作る時に必ず“問い”を1つ立てるんです。今回だと、若者が社会に出ていく時に何に息苦しさを感じるのかということ。そういったことを考えていた時、アリスの日本初の映像化についてお話をいただき、「アリス」が若い女性を中心に望まれていることをお聞きしたので、“アリス×若者の人生”で組み合わせたものとして制作していきました。そして篠原監督が、これまでの作品からも女性の繊細な気持ちを描くことに長けていることもありお願いしました。」と明かしました。しかしそんな本作の制作は難航したようで、篠原監督は「大体週1くらいのMTGを2年近く繰り返していました。」と明かすと、堀川社長も「オリジナル作品はそういったものなんです。」と同調していました。
またこれまでの制作と比較しての違いや工夫した点について、堀川社長は「作り手としては、いつも同じようなものにはしたくないんです。本作で新たにこだわった点で言うと、背景美術だと思っていて、通常の世界とワンダーランドを全く違うテイストにしたかったので、そこの部分での表現は挑戦した部分になります」と説明。そしてスタジオ創設25周年と今後の展望については「やはり、全作品の6割がオリジナル作品であることは通常よりかなり多いのですが、今後も熱量高く、皆でアイデアを出し合いながら作品を作っていくことは大切にしていきたいなと思っています。」と力強く宣言しました。
そして最後に、本作を楽しみにしているファンに向けそれぞれメッセージが送られました。
石原さんは「アリスの世界観はもちろんのこと、主人公りせの悩みや葛藤だったりなど、観てくださる方が共感し理解してくれる瞬間がたくさんあると思います。りせが前に進んでいく物語は皆さんの力にもなっていくはずですし、ぜひ劇場でご鑑賞いただきたいです!」と、堀川社長は「本日はありがとうございました。25周年を迎えた中、篠原監督らしいアリスの作品であるとともに、P.A.WORKSらしい作品にきっとなっているはずなので、ぜひ劇場でお確かめください」と、そして最後に篠原監督より「観ている人も映画に参加しているように感じられる作品作りを心がけてきましたので、あまり情報を入れずに体感でご鑑賞いただけると嬉しいです」と締めの挨拶を行い、イベントは大盛況の中終了しました。
劇場アニメ『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』
公開直前P.A.WORKSスペシャルイベント
◆日程:8月16日(土)
◆会場:東劇
◆登壇者:篠原俊哉監督、堀川憲司さん(P.A.WORKS代表取締役)、石原 夏織さん